まるごとれにちゃん2019(福島公演)/箱推し7年を経て紫のグッズを買ったファンのおはなし
1号です。
ファンと同じ目線で夢を目指すアイドル、ももいろクローバーZ が私は大好きです。(ももクロ関連記事における1号は総じてキモいけどご容赦ください)。
今日は、3月9日に実施された「まるごとれにちゃん2019」のレビューを書き残したいと思います。
「まるごとれにちゃん2019」
出演:高城れに
日時:2019年3月8日(金) open 17:30 / start 18:30 / (20:30終演予定)
会場:神奈川県・カルッツかわさき 川崎市スポーツ・文化総合センター日時:2019年3月9日(土) open 16:30 / start 17:30 / (19:30終演予定)
会場:福島県・いわき芸術文化交流館 アリオス
1号は2010年にももいろクローバーのファンになって以来7年にわたり「箱推し」*1として活動してきました。応援グッズも個別色ではなく箱推しを示す「黒」だけを買ってきましたし、サイリウムの色もライブ中に適宜入れ替えていました。
まあモノノフ(ももいろクローバーZのファン)の圧倒的大多数は箱推しです。特定の色のグッズを身にまとっている方も、ももクロの紫も赤も黄色も青もピンクも緑も全員大好きだけど強いて言えばこの娘が好きという感じなのだと思います。「●●寄りの箱推し」と名乗る方も多いですよね。
そんな中、1号は2017年後半から「紫(高城れに)」にしたのですよ。
きっかけは同年に発売されたソロコン4タイトルAE限定特典付セットでした。
この時期のももクロは(百田夏菜子が朝ドラの収録に活動時間の多くを割いていたこともあり)息の長いグループ活動をするためにも個々人の活動の幅を拡げようと積極的な模索をしていました。
彼女たちた目標として常々公言していた嵐やかつてのSMAPのように、グループ活動を基盤としつつも個々人の個性を活かした個人活動も伸び伸びとできる。グループの求心力を個人活動でも強みとして活かしていく。そんな状態をももいろクローバーZは目指しているわけですから。
そんな文脈で実施されたソロ公演(※赤と黄色はソロは荷が重いと2人セットで公演しました)。1号は箱推しとして「ソロ公演は単推しファンのもの。箱推しが彼ら彼女らの座るべき席を奪ってはいけない」という自負から抽選にもライブビューイングにも申し込まずにいたので、映像化されてはじめて目にする機会を得ました。
有安杏果の「ココロノセンリツ」はシンガードングライターのソロライブとして高い完成度でしたし、佐々木彩夏の「AYAKA-NATION」は浜崎あゆみをリスペクトしつつあーりんのアイドル自己演出が極まった個性的な出来でした。「ももたまい婚」も川上アキラに演出させてしまったことで醸し出された良い意味でも悪い意味でも楽しめる茶番になっていました。
それぞれコンセプトが明確でよく練られていて楽しかったし、エモーショナルでした。
でも。
1号の心にダントツで刺さったのは、コンセプトも散漫で完成度もパフォーマンスレベルもさして高くないまるごとれにちゃんだったんです。
(自分の中で)まるごとれにちゃんを生で観る資格を得るため、1号は身にまとうグッズを黒から紫に変えたのでした。
行ってきましたいわき!
最高でした。多少無理してでも行ってよかった。
とはいえソロコンサートへの道は険しかった。。。
特に「まるごとれにちゃん」は終演後に観客全員とハイタッチ会をするという狂気(喜?)の仕様のため横浜アリーナみたいな大箱で公演はできず現地参戦の応募倍率は高かったのでした。
昨年は抽選に申し込むもあえなく落選してライブビューイング参戦、今年も1日目のカルッツかわさき公演は落選でした。しかし福島公演なら倍率も下がるのではと申し込んだ2日目公演県アリオス公演に当選したのでした。
会場は確かに遠かったのですが、チケット発券したらとんでもない良席で憧れのコンサートを間近で観ることができ感激でした。
ジャイアンリサイタル! マシュマロボディ!
「まるごとれにちゃん」と言えばジャイアンリサイタル(1号しか言ってません)。
披露される曲の多くはなんと、れにちゃんがカラオケで歌いたい/歌ってる歌!
今年はアニソン枠では「前前前世(君の名は)」「生まれてはじめて(アナと雪の女王)」「ライオン(マクロスF)」などが並びました。そこにイベント演出的な脈絡や構成などは存在しません。プロの演出家がこのセットリストを組んだらクビ間違いなしです。
でもそれがいい!
そしてマシュマロボディ(これは本人談)。
ももクロのオチ担当として可愛い衣装を着る機会も主役になれる機会も特に少ない彼女がここぞとばかりに可愛い衣装を着られるソロコンサート。ヘソ出し衣装などもあるわけです。そこでスカートの上へ柔らかに乗り出す腹肉!
昨年のライブビューイングで目の当たりにした1号は(ファンだけど)「えぇ・・・」と思わず声が漏れるほどのインパクトがありました。今年は昨年よりだいぶ改善されてましたね。
でもそんな姿で出てこられちゃうところも可愛い!
じゃあ何がそんなにエモいのか
前項の内容はほぼ悪口じゃないか、と読まれた方は思うかもしれません。
でもとっっっても心に響くのですよ。
彼女の優しい人柄が公演の行間から滲み出てしまうのです。
1号がこれだけ「まるごとれにちゃん」を好きな理由はきっとこのコンサートが「みんなどうしたらこのコンサートを観て幸せな気持ちになって帰ってくれるかな」という問いから組み立てられているからだと思うんですよね。一見好き勝手やっているような演目のひとつひとつも、「ファンのみんなも喜んでる私が見たいはず!(私自身もファンだからわかってるんだから!)」という理屈の延長線上にあり、まあその通りなんですよね。
ももいろクローバーZの歴代メンバーの中で歌もダンスもトークも特段秀でていなかった彼女が、観に来る人たちのために今できる精一杯を絞り出して作ったことが伝わるから心を打つのだと思います。
100点取る力量がある人が力をセーブして取る80点のパフォーマンスより、60点しか取る力のない人が観客のために力を振り絞った61点のパフォーマンスに、観客は感動すると1号は思います。そしてそれはももいろクローバーらしさそのものだよなあ、と1号は思うのでした。
「私なんかがこの曲を歌っていいのかな」という葛藤がありつつも地元の小学生たちと一緒に披露してくれた「花は咲く」。そしてコンサート開催日の由来にもなった「3月9日」。そして最後のMC。この人の辞書に社交辞令など存在しないのだな、と思わずにはいられませんでした。
客席と歌う『3月9日』のサビを現場で体感できたのは幸福でした。
瞳を閉じれば あなたが
まぶたのうらに いることで
どれほど強くなれたでしょう
あなたにとって私も そうでありたい
(レミオロメン『3月9日』サビ歌詞)
歌詞はパフォーマンスの一部にとどまらない、想いを伝える「ことば」です。
人の心を動かすのは、完成度ではなく想いなんだという話でした。
泣かないで、れにちゃん#まるれに #まるごとれにちゃん pic.twitter.com/QzgbQgYRHH
— ラフィアン@バレイベ裏 (@quattroMCZ) 2019年3月9日
来年も、再来年も、1号は「まるごとれにちゃん」が観たいです!
*1:アイドルグループの特定の誰かを応援するのではなくグループ全体=箱を応援するというスタイル