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『これはゾンビですか?』☆☆/我慢して噛みつづけているうちに味が出てくる名品!?

1号です。
昨日の記事で2号が『さんかれあ』を取り上げていたので、便乗ポストをば。

ゾンビものの萌え系作品で最近読んだものといえば、これはゾンビですか?(文:木村心一/イラスト:こぶいち むりりん /富士見ファンタジア文庫)です。
すでにアニメ化の発表もされており、書店でも平積みされ始めているので見たことのある人も多いかもしれません。

聞いた話だと購入者の平均年齢が低く、中高生が中心らしいです。(まあライトノベルは本来中高生向けのジャンルなのですが)
これは同レーベルの『生徒会の一存』とかと一緒ですかね。

だいたいのあらすじは
「平凡な男子高校生だったアユムが、ひょんなきっかけで殺人事件に巻き込まれて殺されてしまったもののネクロマンサーの女の子に助けられてゾンビとして復活する。さらに、ひょんなきっかけで魔“装”少女(魔法少女じゃない)とメガロという怪物(でも外見は学ランを着たファンシーな動物たち)との戦いに巻き込まれて魔装少女の一員として戦うことになる。もちろんフリフリ衣装を身にまとって……)」
というもの。さらに既刊となっている5巻までに次から次に女の子が登場してきます。1号は同じ学校でアホだけどよんどころない事情で歩と結婚するつもりになってしまったトモノリが好きです。アホな子が好き。


一見ありがちな“空から美少女が降ってきた”系の話に見えますが、本作は奇天烈な設定が功を奏して差別化に成功しています。

しかし、この作品の特筆すべき点はストーリーラインにあらず!
むしろその小説としてのメディアに対する攻撃的な姿勢にこそ注目すべきと1号は思うのです。

というのも本作は「小説」として見るとあまりに拙い。むしろひどい(笑)
子供の頃に文学全集を読破しているはてな市民の皆さんには耐え難いほどのレベルです。

でも1号は「人気がある作品には必ず相応の理由がある」と常に考えています。
実際、これを「小説」としてではなく「得体の知れない新感覚コンテンツ」として受け止められるようになるととても楽しい。いや、本当に楽しいのです。「『これはゾンビですか?』はこういうものなんだ」と割り切ることで、楽しめるようになる。主要読者と思われる(小説を読みなれてなくて固定観念の少ない)男子中高生は、きっとこういう感覚で自然に楽しんでいるんだろうなあと思わせてくれました。

ちなみに1号は2巻の後半あたりで楽しくなってきました。まさに「我慢して噛みつづけているうちに味が出てくる」無味ガムのような作品といえます。
これを「なんて出来の悪い小説」と斬り捨てることは簡単ですが、小説に対する固定観念に囚われて新しい楽しみ方を放棄してしまうのはもったいないなあと思うわけです。

しかし、こんな作品に出版GOを出しただけでなくエース級のイラストレーターまで付けて売り出してしまった富士見ファンタジア文庫の編集部の英断にはただただ脱帽です。結果的に続刊も売れ続けアニメ化までこぎつけたわけで。

こんな楽しみ方の面倒くさい作品をアニメ化するスタッフの奮闘にも期待したいです。


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2 インパクトのあるタイトルの割に……
5 ラノベらしいラノベ
1 早くも、駄作の予感が
5 素直に「よかった」
5 素直におもしろい…!


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1 残念・・・
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Amazonの評価も賛否がはっきり分かれてますよね・・・