アニメ好きなコンサルタントと弁護士によるBLOG

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『恋愛戯曲〜私と恋に落ちてください。〜』☆/田村ゆかりのライブDVDが流れてる……

1号です。

第三舞台で小劇場史にその名を刻んだ鴻上尚史が自らメガホンを取って自身の舞台作品を映画化したものです。


<公式サイト>

原稿が遅い人気ドラマ脚本家(深田恭子)のもとにTV局の制作部が新たに送り込んだプロデューサーは、前日までビデオ整理をやらされていたダメ社員(椎名桔平)。「原稿を書いてもらうためなら何でもします」と言うプロデューサーに、脚本家は「じゃあ、私と恋におちなさい」と言い出す……
あと4日で脚本を仕上げないと社運のかかったドラマ企画がポシャってしまう緊急事態にもかかわらず“本気の恋をしないと脚本が書けない”と筆を進めない脚本家に対してTV局内でも制作部&営業部&編成部それぞれの思惑が錯綜して大変なことに!?

……とまあ、ストーリーはそんな感じ。基本はドタバタラブコメディ。


●劇中劇と、劇中劇の劇中劇
脚本家が書いているのは「シナリオ大賞に応募した団地妻と、TVプロデューサーの話」。その劇中の団地妻が書いているのも「セレブ女流脚本家とTVプロデューサーの話」になっていて、本編・劇中劇・劇中劇の劇中劇を全て深田恭子椎名桔平が演じている。深田恭子に団地妻をやらせてもなあ(寿美菜子じゃないんだから)……と思っていたけど、結構それなり。セレブ女流脚本家は松坂慶子みたいだなあと思いました。深田恭子はあの枠へクラスチェンジして行くのでしょうか……


●なにはなくとも深田恭子
実は1号、深田恭子のことを“出オチ女優”*1と呼んでます。その浮世離れした美貌と棒読み芝居によって、出演する映画やドラマをコントっぽくしてしまうというか、深キョンワールドに巻き込んでしまう。
そこで、頭のいい人が途中から役になり切らせることを諦めて“脚本の段階で既に深田恭子キャラっぽい”役を狙ってキャスティングするようになった。『下妻物語』然り、『富豪刑事』然り。たぶん仕掛け人はホリプロの誰かなのでしょうけど、尊敬の念を禁じえません。本作の“谷山真由美”もまた、深田恭子キャラっぽい役です。彼女は良かった。


ゆかりん登場
製作委員会にキングレコードが入っているからでしょうか。TV局内のモニターで田村ゆかりのライブDVDが流されていて噴きました。ちなみにクレジットには表記ありませんでした。他にも鴻上尚史が現在主催している虚構の劇団の所属俳優もチョイ役でちらほら出てきます。


●でも映画としては・・・
でも映画全体を見て感じるのは「やっぱり鴻上さんは舞台の人だなあ」ということ。
特に“暗い部屋に投影される大画面で映える”構図やカット割への配慮が薄いなあと感じました。舞台上だから許されていた登場人物の少なさとか背景のチャチさとか大げさな演技とかが、映画になると鼻についたりするものです。


●プロモーションがもったいない
タイトルが『恋愛戯曲』だから婚活と絡めてみたり鴻上尚史に恋愛について語らせてみてるけど、本編のメインテーマが恋愛というより落ち目からの逆襲&成長なので“釣り”っぽくなっちゃってるんですよね。自分は主戦場がアニメなこともあり本編の良さを潜在顧客に向けて的確に刺しに行くのがプロモーションの基本だと思ってるけど、映画は入場口で1800円払わせることができれば何でもいいのかしらん。うーむ。

出演:深田恭子椎名桔平塚本高史中村雅俊・清水美沙・西村雅彦・井上順・鈴木一真佐藤千亜妃/監督・脚本・原作:鴻上尚史/製作:田口聖・中村陽介/プロデューサー:春名慶/撮影:藤井良久/美術:仲前智治/音楽:上田禎/主題歌:Ram Wire『秘密』/配給:ショウゲート

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↑映ってるのってコレ……かな?


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↑舞台版はきっと別の印象のはず。

*1:ちなみに新谷良子のことは“出オチ声優”と認識しています。彼女も自分が役に寄っていくというより、自分の得意な役で輝くタイプですよね。