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早見あかりが、ももいろクローバーを脱退した理由について(その2)


1号です。

雑草魂をその身に宿すアイドル、ももいろクローバーZ が私は大好きです。

ももいろクローバーZNHK紅白歌合戦出場を、微力ながら応援しています。
ももクロ関連記事における1号は総じてキモいけどご容赦ください)


前回の記事の続きです。
早見あかりももいろクローバーから脱退するに至った背景を、まずは「環境の変化」という切り口で見て行きます。


まあ一行でまとめてしまうと、
早見あかりが成長した。そして綺麗になりすぎた。
ということなのですけれども。




●まずは歴史的な話から

早見あかりももいろクローバー加入は2008年11月23日*1です。
彼女の誕生日は1995年3月17日なので、メンバー加入時の年齢は13歳8ヶ月です。


当時の写真や動画を見ると、顔立ちにも幼さが残り明らかに子供です。

2009年8月5日発売のももいろクローバーメジャーデビューシングル「ももいろパンチ」のPVを観ても、その幼さが分かると思います。

撮影時期は2009年春〜夏のはずなので、早見あかりは14歳になりたてくらいでしょうか*2

これが2010年、成長期を迎えた彼女の顔立ちは大人びてきます。

元々、早見あかりは美人さんです。

顔立ちの端正さで言えば、ももいろクローバーでも一番だと思います。

実際、間近で見ると西洋人形のようでした。

これに「色気」みたいなものが加わりました。

髪を切ってショートヘアに変えたことも大きかった。これで彼女の成長と変化が決定的にわかりやすくなってしまった、と1号は思っています。


1号がももいろクローバーを初めて生で見た2010年秋は、こんなタイミングでした。
まだ顔と名前も一致していない女の子6人組に対する第一印象は「青の子の肩*3がなんかエロい……」でした。



●所属事務所スターダストプロモーションについて

ここで、事務所の話とダスト組の話も少し*4

ももいろクローバーのメンバーは、全員がスターダストプロモーションという大手芸能事務所に所属しています。

スターダストは公式サイトのタレント一覧を見れば一目瞭然、常盤貴子松雪泰子柴咲コウ北川景子など錚々たる名前が並ぶ女優さんや俳優さんが多く所属する事務所なんですね。*5

その一方、競争が激しいためにオーディションやスカウトで集めたたくさんの「次代を担う大女優の卵たち」が十分なチャンスや露出機会を与えられないまま飼い殺し状態になりがちという問題が起きていました*6


吉田豪はこれを「スターダストには“スター組”と“ダスト組”があると言われている」と表現してました*7

“スター組”の代表格は先に挙げた柴咲コウたちですが、ももいろクローバーと近い世代で言えば夏帆瀧本美織などがいます。
夏帆が11代目リハウスガールになったのは12〜13歳。
瀧本美織早稲田アカデミーのCMに出始めたのも13〜14歳*8
“スター組”はこの年齢から世間の耳目を集めています。


ももいろクローバーは、元々この吹き溜まるダスト組問題を解決するために結成されたグループでした*9

会社の有力かつ未活用な資源を生かした新規事業としては極めて妥当な考え方です。
1号だって仕事で呼ばれたら結果的に同じようなアドバイスをすると思います。

そんなわけで、
「ウチの事務所もアイドルで一儲けするぜ!」
というより
「最近AKBとか売り出されてるし、ダスト組どうせヒマだからウチもやらせてみるか。売れるわけないと思うけど場数くらいは踏めるだろ」
くらいの軽い気持ちでももいろクローバーは結成されたのでした。
この期待値の低さはプロモーションにかける予算やスタッフの少なさにもあらわれていましたよね。



●掃き溜めの中に鶴がいた

ところが、ダスト組の中に放り込んだ早見あかりに引き合いが始まりました。


2010年、彼女は『発見!角川文庫2010』 のイメージキャラクターになります。
<参考:「早見あかり」+「角川文庫」画像検索


初主演映画『市民ポリス69』の撮影も2010年です。
ちなみにこの映画、他の5人のメンバーもバーター(?)で出演してます。


詩的な印象を与える被写体になれる、という能力は稀有の素質です。

新津保建秀の撮る彼女の写真を観た時、ももいろクローバーが大好きな1号ですら、
「ああ、この娘の道はこっちなんだ……」
と思わずにはいられませんでした*10


つまり、早見あかりは偉大な先輩たちに伍してスターダストプロモーションの次代を担う女優になるというスター組へ続く道のスタートラインに立たせてもらえたのだと1号は考えます。
引き合いに出すのも憚られますが、キャラクター的に高城れに有安杏果柴咲コウみたいになれというのは難しいと思います*11


早見あかりは「柴咲コウさんみたいな女優さんになりたい」という目標を公言しています。
でも、まだ彼女はスタートラインに立たせてもらえただけ。
大成するためには女優としての訓練と場数を踏みつつ、さらに評価を勝ち取り続けなければいけません。

平日の放課後はほぼ毎日ダンスレッスン、週末はほぼ毎日どこかでライブというももいろクローバーのハードな活動と両立するのは現実的に難しいです。

脱退の決断前夜、美しく育ってしまった早見あかりが置かれた環境の変化は、このようなものだったと1号は考えています。



次は「早見あかりがアイドルに向いてないんじゃないかと思った原因」について書いてゆきます。
<次回記事へ>


早見あかりが、ももいろクローバーを脱退した理由について・目次】
第1回(概略)
第2回(「女優志望」の実情)
第3回(アイドルに向いてない発言の背景)
第4回(過大な負担・中野サンプラザ公演前の雰囲気)



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*1:路上ライブのビラ配り要員として代々木公園に同行していたそうなので、関わりは結成当初からだと思います。

*2:最年少の佐々木彩夏に至っては13歳前後ですし、玉井詩織の身長もまだ伸びてないところも見どころです。

*3:ピンキージョーンズの衣装は肩が出てたので……

*4:この辺の話題はプロインタビュアーの吉田豪が「小島慶子 キラ☆キラ」で話した内容を参考にしています。聴ける方は探して聴いてみてください。

*5:吉田豪は「芸能界で生き残るよりスターダストで女優になることの方が難しい」とまで言ってます。

*6:いまAKB48で活躍している小嶋陽菜も元はスターダストプロモーション所属でした。これは想像ですが、このままでは飼い殺しになるという危機感が彼女のAKB48入りを後押ししたのではと思います。

*7:このラジオ音源はメンバー達の耳にも入ったのか、『笑っていいとも』出演時にもネタにしてましたね。

*8:この時はまだスターダスト所属ではなかったようです

*9:有安杏果は同時期に結成されすぐに解散してしまった「Power Age」という別グループのメンバーでした。ももいろクローバーが当時のAKB48みたいな地下アイドル路線、Power AgeはSPEEDみたいなボーカルダンスユニット路線という切り分けがあったようです。

*10:実際、iPadで角川文庫の表紙画像を見せて説明すると、だいたいの人は理解してくれます。

*11:才能が無い、ということではなく個性の生かし方がマッチしないというだけです